AI文字起こしを最初から最後まで順番に直すと、時間がかかる割に重要な誤りを見落とします。用途に応じて、影響の大きい箇所から確認します。
最初に「完成物」を決める
| 完成物 | 修正の重点 |
|---|---|
| 議事録 | 決定、担当、期限、保留 |
| 商談記録 | 顧客要望、条件、自社の約束 |
| 取材原稿 | 発言内容、固有名詞、引用 |
| 相談記録 | 本人発言、事実、対応 |
| 逐語録 | 全発言、言いよどみ、時刻 |
目的を決めると、不要な整文を減らせます。
修正する順番
1. 録音の欠落を確認する
冒頭、休憩後、終了前を再生し、録音が続いているか確認します。欠落部分をAIの推測で補いません。
2. 固有名詞を検索する
参加者名、会社名、製品名、地名、システム名を文書内検索します。参加者一覧、アジェンダ、名刺、公式ページと照合します。
3. 数字と単位を確認する
金額、数量、割合、日付、時刻、期間、型番を検索します。「15」と「50」、「8月」と「9月」の誤りは文章全体が自然でも起こります。
4. 否定・条件・例外を見る
「しない」「まだ」「以外」「場合のみ」「承認後」などを確認します。否定が抜けると意味が反転します。
5. 話者を確認する
承認、反対、約束、依頼を誰が述べたか原音で確認します。短い相づちのラベル修正は、用途に不要なら後回しにできます。
6. 決定と提案を分ける
「検討する」「案として出た」「決定した」を区別します。会議の最後に読み上げた確認部分があれば優先して照合します。
7. 読みやすく整える
最後に句読点、改行、言いよどみ、重複を整理します。先に文章をきれいにすると、元の発言との差が分かりにくくなります。
修正履歴を残す
原音、AI出力、修正版、議事録を別ファイルまたは版として管理します。重要な訂正は、修正者、日時、理由を残します。複数人で編集する場合は、最新版の置き場所を一つに決めます。
AIへ整文を依頼するときの指示
> 次の文字起こしについて、誤字を推測で修正せず、言いよどみと明らかな重複だけを整理してください。固有名詞、数字、否定表現、意味が不明な箇所には確認マークを付け、発言にない内容を追加しないでください。
完了チェック
- 録音の欠落がない
- 人名・会社名・商品名を確認した
- 金額・日付・数量・単位を確認した
- 否定・条件・例外を確認した
- 重要発言の話者を確認した
- 決定と提案を分けた
- 修正版と承認者を記録した
まとめ
文字起こし修正は、誤字ゼロを目指す作業ではなく、用途に必要な事実を正確にする作業です。影響の大きい項目から確認すると、時間と品質を両立できます。
AI議事録の完全手順と議事録テンプレートも利用してください。
