取材では、話を聞くこととメモを取ることを同時に行います。AI文字起こしを使えば確認箇所を探しやすくなりますが、誤引用を防ぐ責任は記者・ライターに残ります。

取材から原稿までの流れ

  1. 録音の目的と公開範囲を説明する
  2. 取材中に重要箇所の時刻をメモする
  3. AIで全文文字起こしを作る
  4. 人物、数字、固有名詞を修正する
  5. 引用候補と事実確認項目を分ける
  6. 構成案を作り、原音へ戻って確認する

AIへの依頼例

> 次の取材記録から、事実として述べられた内容、本人の意見、直接引用候補、追加確認が必要な数字を分けてください。入力にない背景情報は追加しないでください。

直接引用の確認

引用符の中に入れる文章は原音と照合します。読みやすく整える場合も意味を変えず、編集方針に従います。発言の一部だけを切り取り、反対の文脈にしないことが重要です。

事実確認リスト

  • 人名・社名・役職
  • 日付・金額・人数
  • 製品名・制度名
  • 因果関係を示す発言
  • 第三者に関する主張

未公開情報の管理

解禁前情報、取材対象者の連絡先、録音データを個人用AIへ入力しないようにします。編集部や依頼主のルールに従い、共有範囲と削除時期を決めます。

記者・ライターでAIが役立つ8つの仕事

  • 企画の論点整理:読者の疑問、既報、追加取材が必要な点を並べる
  • 検索語と資料候補:一次資料へたどる検索式を作る
  • 取材質問:確認質問、深掘り、反対意見を聞く質問を準備する
  • 文字起こし:タイムコード付きの作業用テキストを作る
  • 構成案:主張、根拠、反証、背景の順序を複数案出す
  • 事実確認票:人名、数字、日付、引用、固有名詞を抽出する
  • 推敲・校正:重複、曖昧な主語、論理の飛躍を指摘させる
  • 見出し案:事実を誇張しない複数案を作る

企画調査のプロンプト例

> この企画メモについて、読者が知りたい質問、確認済み事実、未確認の主張、必要な一次資料、取材すべき立場、反対・少数意見を表にしてください。検索結果の要約だけで事実を確定しないでください。

ファクトチェック票のプロンプト例

> 原稿から検証が必要な人名、所属、日付、数値、比較、因果関係、直接引用を抽出し、確認先・原資料・確認状態の欄を持つ表にしてください。真偽は推測しないでください。

AI時代の取材・執筆ルール

AIの回答を情報源として引用せず、官公庁、統計原表、契約書、原論文、本人への確認など一次情報へ戻ります。直接引用は原音で言葉と文脈を確認し、AIが補った語を引用符内へ入れません。オフレコ、解禁前、情報源秘匿が必要な資料を一般向けAIへ送信しません。

画像・文章生成では、文化庁のAIと著作権を確認し、他者の表現との類似、素材の利用条件、編集部の開示方針を確認します。

30日導入プラン

公開会見や自作メモで文字起こしと確認票を試し、引用誤り、固有名詞、修正時間を測ります。次に非機密取材へ広げ、利用を開示する基準、保存、削除、編集者の確認工程を決めます。

まとめ

記者・ライターのAI活用は、長い取材音声から確認箇所を探し、構成案を作る用途に向きます。引用と事実は必ず原音・一次資料で確認します。

研究インタビューのAI活用職業別AI活用100選も参照してください。